固有値問題と行列方程式
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ここでは, 件の最適化問題の解法の1つとして, Longらによる方法 1を紹介する. 正直, この論文は複雑で, この節はおそらくこうだろうという自己解釈を多分に含むので注意されたい.
Longらの方法は, 単一焦点解の重ね合わせに基づく. 単一焦点解の重ね合わせとして駆動した場合, 各焦点の位相は何が最適か, を固有値問題として解く.
まずはじめに, 単一焦点を生成する解について考えよう.
ある点
であるため,
である. これは, 伝搬による位相遅れを補償するように, 遠くの振動子が早めに音を出すことを意味する.
これには, 時間対称性を用いたもう1つの解釈がある.
(損失のない) 波動方程式は時間に対して対称であるため, 焦点に音源を置いたときの各振動子における音圧を記録し, これを逆再生することで焦点が生成できる.
逆再生するため,焦点から振動子への伝搬行列は
となり, 焦点での音圧
したがって, 実際の振動子の駆動は
とすべきである(論文 1の式(8)).
ここで, 次のような行列
少しわかりにくいが, 例えば, 第0列は
とすると, これは焦点に (位相込の) 複素音圧
が解くべき問題になり, これはまさに固有値問題である.
定数倍の自由度は, 最終的に振動子の出力を
さて, 上の固有値問題の解のうち, もっとも望ましいのは
焦点の位相が求まったので, 各焦点を生成する駆動ベクトルの重ね合わせである,
ここで,
である.
なお, Longらの論文 1では, 固有値問題や逆問題の具体的な解き方は明記されていない. また, 出力は振動子の限界を超えた場合には切り捨てるという方針を取る.
計算量は, 固有値問題を解くのに